こんにちは。福岡でテニスコーチをしている森慶大です。

今回は「運動神経は遺伝なのか?」というテーマで書きます。

「運動が苦手なうちの子でもスポーツはうまくなれるのか」
「運動神経を後天的に鍛える方法を知りたい」

という方は多いのではないでしょうか。そんな方に向けて書きます。
私はテニスコーチをしていますが、今回の話はテニスに限った話ではなく、テニス教室を勧めるわけでもありませんので、今回のテーマに興味がある方は是非お読みいただけたら幸いです。

さて本題です。
まず運動神経は遺伝なのか?ということについてですが、「運動神経は遺伝しないが、運動能力は遺伝の要素がある」というのが正確なところだと思います。どういうことかというと

運動能力=身体能力(体格・筋力等)×運動神経(体を思い通りに動かす能力)

で表すことができます。身体能力は遺伝する部分があると思います。身長が高い親からは身長が高い子が生まれたりといったことです。みなさんも何となく納得するのではないでしょうか。最新の研究でも認められていることのようです。もちろん全てが遺伝というわけではなく、遺伝の部分もあるということです。

ではよく言う「運動神経」はどうなのか。そもそも「運動神経」というものがあるわけではありません。脳からの指令を伝える役割を担うものが神経ですが、そのたくさんある神経のうち、「運動(体を動かすこと)」を担うものを運動神経と一般的に呼んでいるだけなのです。

例えば、「肩を上げる」「歩く」「ジャンプする」「投げる」というものが「運動」にあたります。「肩を上げる」という運動を例に挙げると、「肩を上げる」ということをまずは脳が指令を出し、その指令を肩を上げるために必要な筋肉に指令を送ります。この指令を送ることを担うのが「神経」です。これを「運動神経」と呼んでいるわけですね。

投げる動作は慣れないうちはぎこちないですが、たくさん「投げる」ことをこなしていくうちにだんだん自然になっていきます。これは「投げる」ということにおいて必要な神経回路が発達することで、同じ動作をした時にやりやすくなっていきます。これが「神経(運動神経)」がなせる技です。

そしてこの神経回路がたくさん張り巡らされていて、たくさんの動きができたり、同時にできたり、スムーズにできたり、速くできたりすることが「運動神経がいい」と一般的に表現されているわけですね。

例えば、野球の外野フライを取ることを例に取ると

目でボールを見てボールとの距離感を測る
→ボールが落ちてくる位置に素早く体を動かす
(体を動かしながらもボールは目で追う)
→落下点に移動したら、捕球態勢に入利、素早い返球準備をする
→取った瞬間に利き手でボールを取り、目標(ホーム)めがけて正確な距離にコントロールできるようにボールを投げる

という1つ1つがとても難しいことを、同時にするという運動をしなければなりません。この複雑な動きをスムーズに行うためには、体に張り巡らされている神経回路がたくさん発達している方が有利なわけです。これが運動神経です。

ではこの運動神経は遺伝するのかというと、遺伝しないというのが通説のようです。(分かりやすく今回は「運動神経」と呼ばせていただきます)
生まれ持ったものではなく、後天的に伸ばすことができる能力というわけですね。ではどうすればいいのかというと、「いろいろな運動」をすることが重要です。例えば、走る・跳ぶ・投げる・取る・泳ぐ・つかまる・打つ、などたくさんの動作を経験することです。

具体的には、「外で遊べばいい」のです。
鬼ごっこ・鉄棒・ボール遊び・縄跳び・うんてい・ブランコ・ジャングルジムなど挙げればキリがありませんが、何でもいいのです。

大事なのは子供が「楽しむ」ことです。「好きこそものの上手なれ」と言いますが、楽しんでやっていれば自然と上達します。楽しいと熱中してどんどん上達した経験は皆さん大なり小なりあるのではないでしょうか。
子供が楽しいと感じる場所に連れていく、もしくは子供と一緒に鬼ごっこをしながら楽しむ、というようなことをやるのが大切です。
逆に、子供に運動が得意になって欲しいからといって、嫌がる子供を外に連れ出しても運動を好きにならないどころか、嫌になってしまい逆効果です。「子供がどうすれば楽しく運動できるか」を工夫しましょう。個人的に一番のおすすめは「親が子供と一緒に外遊びをすること」だと思います。最初に「外遊びは楽しい」と思えれば後は勝手に遊ぶようになるのではないでしょうか。

難しいことを多く書きましたが、言いたいことは「運動能力は後天的に鍛えることができる」ということです。親が運動が苦手でも子供は関係ないということです。「運動」をたくさんすることで運動能力は伸ばすことができるので今後の親の対応次第で運動能力は向上するでしょう。

今後、もっと具体的な話もしていきますので興味がある方はまた読んでいただけると嬉しいです。記事を読んで疑問に思ったことや、質問があれば是非コメント・メッセージをいただけたら幸いです。

また、「子供の隠れた能力を引き出す方法」というテーマでメールマガジンを始めることにしました。

・子供を運動好きにするにはどうすればいいのか?
・運動が苦手な子供を上手にするにはどうすればいいのか?
・伸び悩んでいる子供が上手になるにはどうすればいいのか?
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最後までお読みいただきありがとうございました。

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