こんにちは。福岡でテニスコーチをしている森慶大です。

今10年前から売れ続けている名著「伝え方が9割」を今更読んでいます。「伝え方はセンスや才能ではなく鍛えられる」ということが書かれていて、具体的な方法も書かれてあります。

この本を読んでいて、「スポーツも同じ!」と何度も頷きながら読みました。

どういうことかというと、「運動神経も鍛えられる」のです!まずは私自身の経験をお話ししましょう。
※「運動能力」と「運動神経」は少し意味合いが違います。本文章では「運動能力」の意味で使っていますが、「運動神経」と書いた方が分かりやすいので、運動神経と表現させていただいていますことを最初にお断りさせていただきます。

運動神経は鍛えられる

運動神経は鍛えられるのです。私は中学時代は野球、高校から今までは硬式テニスをしてきました。中学時代はサードをやっていました。レギュラーではありませんでしたが、「練習をサボる」という概念がない真面目な中学生でしたので、毎日練習には出ていました。それがあってか、下手なのにたまに試合に出してもらえていました。
しかし下手ですので、送りバントのサインが出ても失敗ばかり。手に当たるのが怖いのでビビっていました。バッティングも下手なので、ヒットを打った記憶がありません。また守りも下手くそで、キャッチをミスしたり、上手く取れたとしても今度は暴投、という目にも当てられない状態でした。ミスしたらチームメイトに悪い、早く取って投げないと、と慌てたり力んだりしていたんです。(今思えばですが)こんな状態でしたので、途中で試合に出してもらえてもすぐに交代させられていました。

こんな運動神経だったので、テニスを始めても最初の10年くらいは大して成果はありませんでした。しかし悔しかったので、「運動神経を鍛えるにはどうすればいいのか?」を考え、研究してきた結果、テニスでは全国レベルの選手とも戦えるようになりました。

私が研究してきた大事なことを3つにまとめるとするなら、「①リズム」、「②身体の使い方」、「③ボールの当て方・触り方」です。
①と②は全てのスポーツに当てはまるのではないかと考えています。③は球技全般には当てはまるのではないでしょうか。

リズムについて、先の私の野球を例にとって少し解説しましょう。サードの守りでエラーばかりしていたとお話ししました。ミスしたくなくて、「慌てたり、力んだり」していたんです。スポーツにおいて、慌てる・力むは絶対にやってはいけないことです。おそらく全てのスポーツで共通ではないでしょうか。

飛んでくるボールのスピード感・バウンドのリズムを感じて、そこに自分の体のリズムを合わせていく。つまり「落ち着いてプレーをする」ということですが、これができればミスをするということを劇的に減らせたでしょう。
スポーツの試合って、「負けたくない」とか「ミスしたくない」という感情が邪魔をして「慌ててしまう」のです。これを「自分で意識して、落ち着いていいリズムを作り出す」ということを普段の練習の時からやっておく必要があるのです。

運動が得意な子供や大人は「落ち着いてプレーしなさい」と言われたらすぐにできる人が多いです。しかし、運動が苦手な子供や大人は「落ち着いてプレーするってどういうこと?」と疑問符が浮かんでしまいます。私が実際そうでした。だから、運動が苦手な子供や大人には「落ち着いてプレーする」ということをもっと噛み砕いて教えなくてはなりません。それが「リズム」です。

運動が得意な子供や大人は「落ち着いてプレーしなさい」と言われたらすぐにできる人が多いです。しかし、運動が苦手な子供や大人は「落ち着いてプレーするってどういうこと?」と疑問符が浮かんでしまいます。私が実際そうでした。だから、運動が苦手な子供や大人には「落ち着いてプレーする」ということをもっと噛み砕いて教えなくてはなりません。それが「リズム」です。

運動神経がいい子は滑らかに動く子が多いですが、運動神経が悪い子は動きが硬い子が多いです。
野球なら、飛んでくる「ボールの軌道・バウンド地点・リズムを感じて」、「そのボールのリズムに自分の体を合わせながらボールを取って投げる」ということになります。
テニスなら「ボールの軌道・バウンド地点・リズムを感じて」、「ボールのリズムに合わせながらラケットを振る」ということです。
簡単に言うと、「ボールのスピード感・リズムに自分の体を合わせましょう」ということですが、やったことがない人には伝わらないかもしれません。

リズムがいい時は何も考えなくても体が勝手にいいプレーをしてくれますが、逆に頭で考えすぎるとリズムが悪くなり、体の動きがギクシャクしてうまく動けなくなります。
これを当時知りたかったと切に思います。今の自分が昔の自分に教えられたなら、もっと野球が上手くなって野球を楽しめたのではないかなととても悔しい気持ちになります。

キャッチボールできない子供

子供の中にはキャッチボールができない子がいます。そんな遠い距離で速いボールではなく、1、2メートルの距離を離れて下から優しく投げたボールを目をつぶってしまうような子です。球技をうまくなりたければキャッチボールができないことは致命的です。「このままの状態では」どんなスポーツをしてもうまくいかないでしょう。

こんな子が球技をうまくなることができないのでしょうか?人によっては「この子に球技は無理」と諦めてしまうかもしれません。でも大丈夫。ちゃんと一人前にプレーできるようになります。少なくともテニスは大丈夫です。他競技も大丈夫と思いますが、深いプレー経験と指導経験がないのであまり偉そうなことは言えません。

ではこんな子がスポーツを上達するにはどうすればいいのでしょうか。私のお勧めは「段階的指導」です。

1、2メートルの距離でのキャッチボールで目をつぶってなんとかキャッチできるようならそれを続けて下さい。ずっとやっていくうちに「ボールの軌道・バウンド地点・リズムを感じる能力」が育っていくので(簡単にいうと慣れる)だんだん目をつぶらないようになります。

1、2メートルの距離でのキャッチボールで目をつぶってしまってボールを全然取れないような子供なら、少しレベルを下げましょう。「自分で持ったボールを自分で上に投げてバウンドさせて取る」ということをやってみましょう。これも難しいようならさらにレベルを下げていきます。

その子のレベルまで下げて練習し、できるようになってきたら上げるということをやっていけば少しずつできるようになり、本人も自信がつきスポーツに対してどんどん前向きになっていくでしょう。これが「段階的指導」ですが、運動が苦手な子供にはこのような指導が必要です。

実はキャッチボールってシンプルな練習なようでとても重要な練習なのです。先の「ボールの軌道・バウンド地点・リズムを感じる」の練習にもなります。テニスで時速100キロのサーブを返したい(100キロのサーブはそんなに速いものではありません)としましょう。最初は全然当たりません。どうすればいいかというと、まずは100キロのサーブを「ただ眺める」ことから始めます。最初はボールが速くて「怖い」と感じるでしょう。しかしやっていくうちにだんだん「ボールの軌道・バウンド地点・リズムを感じる」ことができるようになります。そうすると怖さがなくなってきます。この「怖さがなくなってくる」というのが「ボールの軌道・バウンド地点・リズムを感じる」ということなのです。

次にグローブを持って100キロのサーブを取ってみましょう。(グローブはなくてもいいですが手が痛いです)この段階では繰り返していくと自然と取れるようになるはずです。取れるようになったら今度はラケットを持ってやってみます。すると最初は全然当たらなかったのに、自然と当たるようになります。これが「ボールの軌道・バウンド地点・リズムを感じる」ということなのです。

運動が苦手な子供にちゃんとスポーツを教えられる人が少ないと感じています。その原因は「言葉だけでは足りない」ということが1つの要因だと感じています。スポーツをうまくなるためには多くの人が「その競技の正しいフォームを覚えるべきだ」と考えているのではないでしょうか。確かにそれは一理あるのですが、運動が苦手な子供や大人は「その前にやるべきこと」が実はたくさんあるのです。この辺のことをちゃんと教えられないと、運動が苦手な人は上達することができません。私自身がそうだったように。

私は「運動は苦手だけどうまくなりたい!」と願って頑張っている人の応援をしていきたいのです。

今日の内容は以上です。

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